ANA ステイタス修行

テレビで見た航空会社のステイタスを得るための修行。ラウンジであれこれ食べて楽しそう!!でもステイタス修行ってとんぼ返りで旅行に行くものなの?っていうか、旅行、って呼べないよね、アレじゃ…
でも気になる!

数年前からテレビのバラエティ番組で取り上げられるようになり、その存在を広く知られるようになった航空会社のステイタス。上級会員になるとラウンジへのアクセスができたり、優先搭乗や預け荷物にも恩恵を得られるため、持ってみたいな、と思っている人も多いのではないでしょうか。

気になってネットで調べてみると、いかに単価を安くステイタス獲得のために必要なポイントを貯めるかという記事がたくさん出てきます。平日は仕事の会社員の場合、土日に飛行機の便を詰め込んで目的地に着いたかと思ったら、そのまま乗り継ぎ、または振り出しへ戻る的に出発地へ向かう飛行機に乗ったりとせわしない様子。だから「修行」と呼ばれているんですね。

でも、それではちょっとつまらない。ステイタスを得るためにひたすら飛行機に乗り続ける「修行」ではなく、楽しく旅行するついでにステイタスを取得するポイントを見ていきたいと思います。(シゲサエママは主にANAに搭乗するため、ANAのステイタスについて書かれています)

目次

マイルとプレミアムポイント

飛行機に乗るとマイルが貯まる、というのはご存知の方も多いいはず。特典航空券でお得に旅行に出てみたと思っている方も多いことでしょう。各航空会社のマイルは飛行機搭乗はもちろん、ポイ活を通して劇的に増やしていくことが可能です。しかし、航空会社のステイタス、上級会員になるために必要なのは、マイルではなく「プレミアムポイント」。まずはその違いと仕組みから見ていきましょう。

マイル

飛行機に乗るとマイルが貯まる、と思いますよね。でも、他にも提携クレジットカードを使っての買い物や、各航空会社運営のショッピングサイト、提携のホテルやレンタカーなど飛行機搭乗以外にもマイルを貯める方法はたくさん。飛行機に乗らずマイルを貯める人たちを指す「陸マイラー」という言葉もあるほど。マイルは航空会社のポイント制度みたいなもので、飛行機の搭乗とは関係なく貯められます。

同じことは貯めたマイルの使い道にも当てはまります。特典航空券に交換することはもちろん、各航空会社のショッピングサイトでの支払いに当てたり、ポイント交換提携のある他社のポイントに交換したりと使い方はいろいろです。

マイルの有効期限は取得から3年。期限が迫ってきたものも有効に使えるよう様々な交換先から選べますね。

  • マイル=飛行機搭乗以外でも貯めることができ、使い方の用途も広い

プレミアムポイント

プレミアムポイントは飛行機搭乗によってのみ加算される、マイルとは別のポイントです。特典航空券での搭乗分には加算されません。積算期間は毎年1月1日から12月31日まで。翌年への持ち越しはできません。1年かけて獲得したプレミアムポイントが翌年度(4月から)のステイタスに反映されます。12月末までに必要なプレミアムポイント数を獲得した場合は翌年3月末までプレミアムメンバー事前サービスを利用することはできます。

これまではステイタス獲得のためには、飛行機に乗ってプレミアムポイントを貯める、という選択肢しかありませんでした。しかし、2024年度から新たにスタートしたライフソリューションサービス利用条件をクリアすることで少ないプレミアムポイントでもステイタスを獲得できるようになったのですが… 条件が搭乗によるプレミアムポイントを貯めることより厳しいと感じているのは私だけでしょうか。

ライフソリューションサービス利用はあまり現実的ではない気がするので、搭乗によって加算されるプレミアムポイントに絞ってここでは話を進めていきたいと思います。

  • プレミアムポイント=飛行機搭乗によってのみ加算される、マイルとは別のポイント

「修行」せずにプレミアムポイントを貯めるには

ステイタスに必要なプレミアムポイントを獲得するために、1日に何往復も飛行機に乗り続ける「修行」。効率よくポイント積算可能な路線の、コストを抑えられる券種のチケットは争奪戦も激しいようです。

子どもたちの長期休暇を中心に海外へ行くことも年に数回ある、という方はちょっと意識することで、「修行」ではなく「旅行」でSFC取得に必要なプレミアムポイントを貯めていくことができます。

プレミアムポイントの計算はANAホームページにあるANAフライトマイル・プレミアムポイントシミュレーションで計算することができます。

  • 区間基本マイレージ ✖️ 予約クラス・運賃種別ごとの積算率 ✖️ 路線倍率 ➕ 搭乗ポイント 🟰 プレミアムポイント

という計算式になっていますが、シミュレーションではより詳細な設定も確認できます。

計算式の初めにくる区間基本マイレージ。ANAが就航する国内線・国際線の区間基本マイル(100%)のマイレージについてはホームページに詳細が載っています。

国内線マイレージチャート 

国際線マイレージチャート 

また、個人で世界主要路線のマイレージチャートを提供してくれているサイトもあるので、日本発着以外で調べたい時など大変助かっています。

予約クラス・運賃種別を意識して予約

さて、区間基本マイレージは目的地ごとに異なるものの、同じ飛行機に搭乗した人は皆同じマイル数です。差が生じてくるのは予約クラス(国際線)や運賃種別(国内線)による積算率の違いです。(予約クラスによってはプレミアムポイントがつかないものもあるので要注意)

国内線はANA国内線利用運賃一覧表に積算率と搭乗ポイントの詳細が載っています。航空券の値段と比例するところもあるので、受けられるサービスと積算率・搭乗ポイント(搭乗クラスや運賃によって進呈されるポイント)の有無を考慮してチケットを選ぶ意識をしてみてはいかがでしょうか?

予約クラスは国際線のチケットを購入する際に意識したい運賃種別です。ファーストクラス・ビジネスクラス・プレミアムエコノミー・エコノミーといくつかに別れているのはご存知だと思いますが、おなじファーストやエコノミーの中でも予約クラスは複数存在します。その予約クラスにより同じエコノミーでもアップグレードの有無が決まったりなど細い部分でのサービスが異なってきます。ANA国際線の積算条件のサイトはこちらに。

路線を考慮する

次にプレミアムポイントに影響してくるのが路線倍率。国内線は2倍、ANAグループ運航便の日本発着アジア・オセアニア・ウラジオストク路線は1.5倍、ANAグループ運航便のその他路線やスター アライアンス加盟航空会社・スター アライアンス コネクティングパートナー運航便は1倍となっています。

国内線は2倍だけど、元になる区間基本マイレージが少ないですよね。1.5倍となる路線で区間基本マイレージが多い区間を選ぶと、例え予約クラスでの積算率が70%でも、路線倍率をかけると100%越えすることになります。

もちろん「行きたいところに行く」が最優先でしょうが、どちらにしようか悩んでいるときはプレミアムポイントを考慮するなら路線倍率の高いところ、もありだと思います。

海外発券を利用する

同じエコノミークラスでチケットを購入するにしても、積算率の高い予約クラスのもの、チケット変更の可否や値段といったところを総合してみていくと、結構な金額になってしまうことも。

そんな時はぜひ、海外発券を候補に入れてみてください。

今年の5月にソウル発券でオーストラリアのシドニーに行ってきました。私が行った時も、日本からの単純往復より、ソウル発羽田経由シドニー行きのチケットの方が安く、しかも予約クラスが高いものだったのでマイルもプレミアムポイントも多く付与されました。

下記のスクリーンショットの例だと…

まずはANAのエコノミークラスの予約クラスと羽田⇄シドニー単純往復の例を見てみましょう。行きのチケットは予約クラスHで、帰りのチケットは予約クラスLなので、それぞれ70%と30%の積算率であることがわかります。シドニーまでの区間基本マイレージは4,863。オセアニア路線は1.5倍になるので…

行き:4,863 X 70% X 1.5 +0= 5,106
帰り:4,863 X 30% X 1.5 +0= 2,188
合計7,294プレミアムポイントとなります。

では、ソウル発券のシドニー行きをみてみましょう。東京からソウルの区間基本マイレージは758マイル。アジア路線なので1.5倍です。予約クラスUは70%の積算率なので…

ソウル→東京:758 x 70% x 1.5 + 0 = 795
東京→シドニー:4,863 X 70% X 1.5 +0= 5,106
シドニー→東京:4,863 X 70% X 1.5 +0= 5,106
東京→ソウル:758 x 70% x 1.5 + 0 = 795
合計:11,802プレミアムポイント

東京からの単純往復より25,000円ほど安いのに、プレミアムポイントがより多く貯まる。(もちろんマイレージも予約クラスにより変わってくるのでマイレージもより多く貯められます!)なんだかステイタスが視野に入ってくる気がしてきませんか?

運賃を比べるとソウル発券の方が高いのですが、税金や燃油サーチャージなどを入れると東京からの単純往復の方が高くなっていますね。値段を抑えられる上に、ストップオーバーを使って複数回に分けて旅ができるので、旅行好きの方には海外発券おすすめです。

提携航空会社のプレミアムポイントの扱い

プレミアムポイントはANA便だけではなくスターアライアンス加盟航空など提携航空会社の搭乗でも獲得することができます。

今年の初めにシンガポール航空のセールで航空券を購入しました。まだプレミアムポイントを意識する前で何も考えずに購入したのですが、予約クラスはMとW。航空会社ごとに内容は異なってきますが、シンガポール航空の場合エコノミークラスの積算率は下記のスクリーンショットの通り。東京からシンガポールの区間基本マイレージは3,312。スター アライアンス加盟航空会社路線は1倍なので…

東京→シンガポール:3,312 x 70% x 1 + 0 = 2,318
シンガポール→東京:3,312 x 70% x 1 + 0 = 2,318
合計:4,636 プレミアムポイント

年間獲得のプレミアムポイントの内、半分は提携航空会社からでも大丈夫なので大いに利用価値あり、です。

シゲサエママの場合は

周りにANAダイヤを持っているお友達もいて、飛行機が一緒の時にはスイートラウンジに招待していただいたこともありましたが、自分では欲しいと思ったことがなかったステイタス。

2024年は一人旅も再開し、旅行回数が増えてきました。4月はタイの水かけ祭り、ソンクラン参戦の週末弾丸旅行。5月のシドニー旅。たまたま入れていた旅行が路線倍率1.5倍で予約クラスも70%のものでした。そして夏の家族旅行用にと、年明け早々にシンガポール航空のセールで取ったバリ島行きのチケットの券種がWとMで70%プレミアムポイントが付くということもあり気がつけばプラチナステイタスが射程圏内に。そこからは予約クラスを意識してチケットを購入し始めました。年末までにあと数回は海外を中心に旅行予定があるので、プラチナステイタスに必要な50,000ポイントには届きそうです。

子どもたちの長期休暇は家族揃ってだったり、子どもたちが祖父母宅へお泊まりに行っている間は一人旅だったり。たまにの週末弾丸旅行の航空券をちょっと意識して発券するだけで、ただただ飛行機に乗り続けるといった修行なしにプラチナステイタスに必要なプレミアムポイントを獲得。「修行」いらずでステイタス取得、やってみませんか?

ステイタス修行はいつまで続く?

プレミアムポイントは毎年リセットされるので、一年経つとまた翌年度のステイタスのためにプレミアムポイントを貯めていきます。振り出しに戻りまた一から始めるのか、と感じるかもしれません。しかし一度ダイヤモンドサービスメンバーかプラチナサービスメンバーになることができたら、スーパーフライヤーズカード(SFC)と呼ばれるクレジットカードを発行し、所持し続けることでプラチナサービスメンバーとほぼ同等のサービスを受けられることになります。

テレビのステイタス修行でもおなじみのビジネスラウンジもSFCを持っている限り、たとえその年のプレミアムポイントはプラチナサービスメンバーに達していなくても利用可能。同伴者1名まで利用できるので、家族カードを発行して夫婦でもてば夫婦+子ども二人までラウンジ利用できます。

SFC発行にも、家族カード発行にも費用は発生してきますが、プラチナサービスメンバーの特典で十分だ、という場合にはそこまで飛行機に搭乗することがない年があっても継続して恩恵を受けられるSFCは発行の価値があるのではないでしょうか。確実に言えることは、SFCの年間費の方がプレミアステイタス達成にかかる飛行機代よりはるかに少ない、ということです。

プラチナステイタスの上にはダイヤモンドステイタスがありますが、こちらは100,000プレミアムポイント必要になってきます。継続して数年、このダイヤモンドステイタスを維持している友人がいますが、実費で乗らないと(特典航空券での搭乗にはプレミアムポイントはつかない)いけないので、いろんな意味ですごいなあ、と感心しています。

最後に

一人気ままに暮らしているのなら値段一択での決断もありですが、子どものことや仕事のことでキャンセルや変更の可能性もあるとなると、その分高い航空券を選ばざるを得ない時もありますよね。だとしたら尚更、プレミアムポイントを意識して予約してみてはいかがでしょうか?

プラチナステイタスに達し、SFCを取得できた際には出発前にあのテレビで見てきたラウンジでほっと一息つくことも。家族旅行で荷物が多くても無料手荷物許容量+1個可能になる上に、優先的に荷物が出てきたりといったサービスも。母子旅でも、家族旅行でも、一人旅でも、旅行をする上でありがたい恩恵を受けられそうです。

シゲサエママ、2024年6月現在、まだ必要プレミアムポイント獲得途中です。2024年後半も家族で、母子で、一人で旅を楽しみながらSFC取得を試みたいと思います!

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