それでも積立FXを始めたのはどうして?
それはですね…
懺悔します。FXを甘くみていました。
8年ほど前、FXデビューしました。「積立」ではなく、ただのFXです。
買ったときより円安になってから売れば、利益が出る。
とてもシンプルだと感じました。
購入したのは金利に釣られてオーストラリアドルとニュージーランドドル。 使い勝手を比べたいからと2社で口座開設しました。
レバレッジは「25倍だと怖いから」と10倍。 必要証拠金の準備はできるから大丈夫、と軽いノリでスタートさせたことが始まりです。
購入した次の瞬間から目まぐるしく動く保有残高。
小数点以下の動きでもチカチカと数字が入れ替わるので気になります。 保有残高が増えていくのならいいのですが、下がることもあるので…
これは心臓に良くない と、画面を閉じることに。
もう毎日の為替レートが気になって仕方がありません。 必要証拠金はちゃんと入れてあるから大丈夫 と自分に言い聞かせていたのですが…
ある日メールを見ると 「追加証拠金発生のお知らせ」や「アラームのお知らせ」 と書かれたメールが。
円はこれから安くなる!と信じて強制ロスカットを防ぐために入金。 でも、プロでも為替は難しいといわれるのに、素人がそう簡単に市場の流れを読めるものではありません。 その後も何度かメールが来て、その度に入金していました。
何度目かの「アラームのお知らせ」をもらった時に目を疑いました。
午前中に「証拠金維持率が100%を下回りました」のメールを受け取ったのに、その日の夕方に「証拠金維持率がアラーム水準の60%を下回りました」とメールが。
メールの送信時刻は16:03、もう銀行振込受付時間は終わっています。
そして深夜、その日の23:04に送信された「ロスカットのお知らせ」を受け取りました…
時はイギリスにおいて、同国の欧州連合(EU)離脱の賛否を問う国民投票が予定されていた頃。
市場参加者の注目が集まっていた時期… ただでさえ為替の動きが敏感になるのに、レバレッジをかけているから動きが荒い。
しかし仕事なので日中ずっと取引画面に張り付いてはいられない…
強制ロスカットも経験し、もう一社での取引もやめにしてFXから撤退しました。
なぜ積立FXを始めたか
それから数年が経ち…2018年4月。
当時年長さんだったお兄ちゃんが夢中になっていたもの、それは恐竜。 BBCの「Andy’s Dinosaur Adventures」がお気に入りでした。
そんな彼に「どこか行きたい所ある?」と聞いて返ってくる答えはもちろん「イギリス」。 Andyの働く博物館に行ってタイムトラベルできる時計で恐竜時代に行きたい、と。
残念ながら即答で「OK」といえるほど簡単には行けないイギリス。そこで提案したのが
- 3年後の2021年、お兄ちゃん小3妹ちゃん小1になった年の夏休みに行く
- ジェラシックコーストで化石掘り体験ができるように英語を頑張る
- ママはそれまでに旅行資金を貯める
旅行資金を貯めるのに3年の猶予をもらいました。
さてどうしたかというと…
SBIFXトレードでポンド積み立て(月3万円分)× 3年=100万円を貯める
という計画。
もちろん、商品の仕組みについて自分の中で納得して、です。 年に一度支給されるボーナスを口座に入れ、一年間ほったからしても大丈夫なようにしました。
経験から得たことはしっかり活かしました。
・強制ロスカットされないよう証拠金維持率に余裕を持たせるため1年分の36万円よりちょっと多めに入金
・レバレッジ1倍(=レバレッジなし)で自分の手持ち資金だけで取引
とはいえ外貨を購入することになるので、為替の動きが気になります。
でもこれも「ドル・コスト平均法」でほぼ解決。期間が長いほど為替の影響が和らいできます。
実際に私がポンド積み立てを始めた2018年4月頃から見てみると、円高(ポンド安)127円台〜円安(ポンド高)180円台まで。
もちろん円高の時にまとまった金額をポンドに換えることができれば最良ですが、為替の動きは読めません。
毎週水曜日に買付をしてきましたが、(水曜日が4回の月は1回につき7500円分のポンドを購入。5回の月は1回につき6000円分のポンドを積み立て。)これまでの平均取得価格は142円台。今は180円台なのでドル・コスト平均法万歳!です。
積立FXを通して見えてきた世界
①積立通貨の国に興味を持つ
積み立てを開始すると、毎週買付が行われるたびに
「約定のお知らせ」
「スワップポイント再投資における約定のお知らせ」
のメールが届きます。
普段は意識しないポンド円の動きがとても身近になりました。 すぐに使う予定もないし、レバレッジをかけていない取引なので5年の間に起きた、
トルコショック
米中関税応酬
ブレグジット
コロナ拡大
ウクライナ情勢
トラス政権など
ポンド急騰急落の歴史を俯瞰的に捉えることができました。
積み立て通貨を通して世界情勢が日常に入り込んでくる。 これはとても新鮮でした。
②「再投資」の効果を実感する
当初SBIFXトレードで積立FXを始めたときには、スワップポイントは「貯める」「受け取る」の二つの選択肢しかありませんでした。
年に一度、ボーナスを入金するときにしか口座にアクセスしない私が「再投資」というオプションを知ったのは今年の4月。
さっそく、それまで貯めていたスワップポイントでポンドを買い付け、設定も「再投資」に変更。以来、毎日発生するスワップポイントはそのまま再投資されています。
スワップポイントを再投資する=自分で資金を出していないのに買い付けして外貨が増える。
で平均取得単価が分かります。
再投資は取得単価を引き下げる効果があるんです。 しかも、毎日分母が大きくなっていく… ワクワクしてきませんか?
積立FXに満期はない
さて、3年の予定で始めた積立でしたが、コロナ禍で旅行に行けないまま、積み立てだけは継続。積み立てを開始して5年経ちました。
年に一度の入金時に口座を覗いてみたら、いつの間にか10000ポンドを超えていました。
市場や金利情勢で日々動くスワップポイントですが、6月の実績では1万通貨あたりポンドは7,800円ほどついていました。
(https://www.sbifxt.co.jp/advantage/point2.htmlより)
単純計算すると一年で94,000円ほど。
いや、これ大きい。自分でもびっくりです。
ポンド円という為替を通して世界が身近になっただけでなく、ちゃんと利益も出してくれている。
まだイギリスに行く予定はないので、その日が来るまで引き続き積立は継続していくつもりです。
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